映画レビュー 2024/01/01版
○アンブッシュ(☆☆☆)
実話ベースのテロリストもの。
政情不安でテロリストが跋扈するイエメンに介入する
UAEの部隊がテロリストに襲撃される話。
地の利がある上に死角から銃弾が飛んでくる戦場の緊張感はなるほど高い。
ただ、中東モノを観ていて思うのは、
イスラムの宗派間の問題以前に「部族間の仲悪いトコ多すぎない?」
としか思えない点である。
実際に調べるともっと事情は複雑(原因は欧米諸国)らしいのだが、
単純に「親欧米部族」と「反欧米部族」だけで対立してるわけでもないし、
今作については、テロリストの拠って立つところが良くわからないので、
「なぜUAE軍を襲うのか」が不分明なまま終わってしまう
(理由らしいものを匂わせているシーンはあるが、結果的に未遂に終わるので、
どれほどの問題になるのか曖昧なまま)。
まぁ、大人の事情で書けない話もあるんだろうけどねぇ…。
○僕が宇宙に行った理由(☆☆☆)
元ZOZOの社長、前澤友作氏が宇宙に行くまでの顛末を描くドキュメンタリー。
もう少し夢のある話なのかと思ったら、
「現代の科学水準では、まだまだ宇宙に行くにはいろいろ整える必要がある」
という現実を突きつけられるのが、今作の主に前半。
今作の監督もやった同行者平野陽三氏なんか、宇宙に行くために
親知らず4本を含む5本の歯を全身麻酔して抜いてるし…。
それこそ、プロの宇宙飛行士と同水準の身体能力と知識を身に付ける必要があるし、
国際宇宙ステーションで不自由のない生活をするために
国際宇宙ステーションに参加してる全ての地域で知識を得る必要があるわけだから、
移動費や滞在費もバカにならない。
カネさえあれば行けるというものでもないし、
そのカネだってフツーの額ではない(一説には2人で100億かかってるとか…)。
ただ、そういう「でっかい夢」を叶える過程を描き出しているわけだから、
「可能性ゼロではない夢は叶う」というメッセージとしては
充分インパクトはあるだろう。
ただ、「ISSは世界平和の一つの象徴」と言ってしまうのは、
時期的に言ってもちょっと不適当かも。
2021年時点で中国が独自に宇宙ステーションを作ってるわけだし、
作中でも帰ってきてから2か月後にロシアがウクライナに侵攻してる旨
触れられている。
戦後、宇宙開発は国歌間競争で成り立ってたわけだし、
その状況は実際にはそう変わっていないようにも見える。
あと「宇宙に行ったら人間として変わらなければならないのか?」
という疑問には、ワシも同意したい。
インドに行ったからって、皆が皆人生観が変わるわけでもあるまいに…。
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